「こんなはずじゃなかった」と後悔しないために、過去に起きた葬儀トラブルの事例を勉強し、そこから教訓を得ることは非常に賢明なアプローチです。国民生活センターなどに寄せられる相談の中で際立って多いのが、高額請求に関するトラブルです。「追加料金一切不要」という広告を信じて依頼したのに、実際にはオプションを追加せざるを得ない状況に追い込まれ、当初の倍以上の金額を請求されたというケースが後を絶ちません。ここから学ぶべきは、広告のキャッチコピーを鵜呑みにせず、契約前に必ず詳細な見積書を作成してもらい、追加料金が発生する可能性についてしつこいくらい確認することの重要性です。また、互助会の解約トラブルも頻発しています。積立金を解約しようとしたら高額な手数料を引かれた、あるいは満期になっても積立金だけでは葬儀費用が賄えなかったという事例です。これを回避するには、契約約款を熟読し、解約条件や役務内容の範囲を正確に理解してから加入する必要があります。さらに、親族間のトラブルも深刻です。故人の遺志を尊重して直葬にしたところ、親戚から「かわいそうだ」「常識がない」と猛反発を受け、後から骨肉の争いに発展したという事例もあります。これは、葬儀の形式を決定する際に、関係者への根回しや丁寧な説明が不足していたことが原因です。自分たちだけで決めず、主要な親族の意向を確認し、合意形成を図るプロセスの大切さが浮き彫りになります。こうしたトラブル事例は、反面教師としての貴重な教材です。他人の失敗から学び、自分事としてシミュレーションしておくことで、いざという時に冷静な判断ができ、トラブルを未然に防ぐことができるのです。